新課程におけるセンター試験の理科について
センター試験の理科の受験方式は大きく変わった
従来のセンター試験では、国公立大学では、理系は2科目、文系は1科目を受験すれば特に問題ありませんでした。
しかし、センター試験の制度が大きく変わったことで、新課程の理科の受験は良く考えて選ばなければいけなくなりました。
まずはどのように変わったのか、順に見てみましょう。
センター試験の変更点
広い範囲が出題されるようになったセンター試験の理科
新課程の理科では、化学基礎と化学、のように、〜〜と〜〜基礎という名前に分かれるようになりました。
以前は化学Tと化学Uのように呼び分けていたのですが、名前の変更に伴って範囲も再編されました。
(細かな範囲については後程)
ここで注目すべきなのは、センター試験では化学基礎だけでなく、化学も出題されるようになったということです。
今までは理系は二次試験の勉強とセンター試験の勉強は完全に分けて考える必要がありましたが、その差が少し軽減される形になります。
これは国公立理系受験者にとっては、優遇措置ともいえると思います。
文系も大学や学科によっては基礎以上が求められる
新課程理科のセンター試験では、選択方式が4パターン存在します。
少し複雑ですが、基礎のみの解答だと50点分、と思っていただければわかりやすいです。
- 理科基礎から2科目(100点)
- 理科基礎から2科目と、理科から1科目(200点)
- 理科から1科目(100点)
- 理科から2科目(200点)
ここで文系選択者にとって重要なのは、基礎を2科目か、発展を1科目求められるということです。
従来は、文系は理科T(ほとんどが生物T)だけを学習していればよかったことに比べると、少し負担が増えることになります。
どちらの受験方式なのかは、大学や学部によって異なりますので、よく募集要項を確認してください。
理系にとっては範囲が広くなっても影響は少ない
理系選択者の場合、理科Tから2科目だったものが、発展から2科目になったため、学習すべき範囲は広くなりました。
しかし、理系は受験において元より理科Uを二次試験対策として学習していたことを考えると、二次試験の内容がセンター試験にも増えた、程度の影響でしかないように思われます。
今後、各大学が募集要項でどの形式を求めてくるかにもよりますが、文系選択者ほどの影響は出ないのではないでしょうか。