この教材がオススメ、を参考にしてはいけない理由
塾講師をしていると、どの教材がおススメかとよく聞かれます。
これは簡単なようで、非常に難しい質問です。
その生徒のことをよく分かっているのであればすぐ答えられますが、志望校や普段の勉強習慣、得意不得意がわかっていないと、コレという答えが決まらないのです。
ネットで「この参考書はオススメ」と書かれていても、鵜呑みにしてはいけません。
これは別に受験に限ったことではなく、何かを勉強する上では常にそうです。
その理由について説明します。
志望校によって最適な教材は異なる
オススメの教材を考えるときは、私はまず志望校と今の実力、どの技能が不足しているかを参考にします。
志望校によって必要な能力は違うので、当然必要な教材も変わってくるのです。
万人がこれさえやっておけば大丈夫、という教材はありません。
当たり前ですが、中学生と高校生ではやるべき教材が違いますよね。
同じ高校生の中でも、志望校によって参考書や問題集は変わるのです。
人によってやるべき勉強は違う
今の現状の実力によっても、取り組むべき勉強は変わってきます。
勉強にはステップがあるのです。
ピラミッドをどんどん登っていくイメージで勉強は進みますから、今何段目にいるのかによって、オススメの教材は変わります。
そのことを忘れた教材紹介が非常に多いように感じます。
同じ志望校を目指している友達や知り合いに教材を勧められたとしても、例えば単語がロクに覚えられていない段階で長文問題集をやっても、効果は薄いです。
「〇〇大学を目指すならこの教材」と一言に言えるわけがないのです。
高校生などの素人が言っているのならまだしも、これが塾や予備校が言っていたりすると、本気か?と疑ってしまいます。
とりあえず教材をやる、ではダメ
とりあえず成功した人の行動を真似してみるだけでは、同じ成功を掴めません。
行動よりも、思考回路を真似しないといけません。
どのタイミングで、なぜその教材に取り組んだのか、という背景知識が必須です。
一つの教材に新しく取り組む場合には、次の3つのポイントについて考えなければなりません。
各教材には、最適な時期というものがあります。
伸びる能力も教材によって異なります。
まず冷静にこれらについて考えて欲しいです。
そして何より、教材は買ったとしてもやらないと力になりません。
継続して取り組むには、その教材のことを好きにならなければなりません。
見た目や色が嫌いだと、どれだけ良い内容の参考書だったとしても、ヤル気が起こりません。
ネットのオススメを鵜呑みにしない
ここまで読んでくれた方ならもうわかると思いますが、最適な教材というのは人によってかなり変わります。
自分にとっての最適が、友達にとってもそうとは限りません。
それぞれの情報が間違っているわけではありませんが、それを鵜呑みにする危険性も理解しておきましょう。