理系の生物選択は大学受験で不利になるのか
私は理系の中でも化学・生物選択でした。
物理選択が圧倒的に多いという事実を知らないまま、生物を選んだ高校時代。
最初はものすごく不安で仕方なかったのですが、きちんとした知識があれば全然問題ないということが今となってはわかります。
生徒の中にも、物理を選択するか、生物を選択するかで本気で悩んでいる子がいたりします。
なんとなく「生物選択はやめておけ」「生物選択では受けれる学部が少ない」という噂があったりするようです。
結論としては、ほとんどの場合特に問題ありません。
その理由を少しずつお話しします。
生物選択で行ける学部
多分これを読んでいる人が一番気になっている内容からお話しします。
ただ、今から話すのは国公立大学に当てはまることが多いです。
私立大学については次の段落でお話しするので、そこまで流し読みして頂いても大丈夫です。
国公立大学の工学部は少ない
実際に生物選択で行ける学部としては、以下がメインになります。
- 理学部の化学科、生物学科、数学科など
- 農学部
- 医学部
- 薬学部
- 看護系
- 栄養系
- 工学部のバイオ系
たしかに、物理選択とは違い、多くの理系が進学する工学部の選択肢がかなり少なくなります。
生物選択で受験できる国公立大学の工学部、となると、私の知っている範囲では大阪市立大学の工学部、化学バイオ工の後期入試しかありません。
(多分探せばあるとは思うのですが)
逆に言うと、工学部以外を目指しているのであればほとんど問題ありません。
生物選択で行ける大学
国公立大学については先ほど紹介した学部であれば大体受験可能です。
医療系学部や、理学部、農学部ですね。
ここでは主に私立大学についてお話しします。
私立大学は生物選択でも化学が出来れば関係ない
実は私立大学の受験では、かなりの割合が理科一科目受験です。
ということは、化学で受験すれば、大体どの学部でも入れるのです。
例えば、関西大学。
関西大学の工学系には、システム理工学部、環境都市工学部、化学生命工学部、総合情報学部、などが該当すると思いますが、これら全ての学部が化学で受験可能です。
生物選択であっても進学可能ということですね。
他にも、近畿大学の、理工学部、生命理工学部、工学部、産業理工学部、建築学部、これら全て化学で受験ができますね。
ここに書いたのはあくまでも一例ですが、他の大学もかなり当てはまるのではないでしょうか。
私立大学を目指すのであれば、生物選択であることが足枷になることはあまり無いと言ってもいいでしょう。
ただし、大学に依るところもあるので、かならず志望校については受験科目を調べてください。
「大学名 受験科目」で検索すればすぐにわかるはずです。
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生物選択を武器にせよ
例えば薬学部などの医療系学部であれば、入学後の勉強のかなりの割合が生物が絡んできます。
高校で生物を勉強していない人は、かなり苦労することになるのです。
生物選択を後悔するどころか、生物選択で良かった、と思えるはずです。
これは私が薬学部で本当に実感したことです。
周りが難しいと言っている科目で、試験勉強を大してせずにSの単位を取ることも何度かありました。
↓のリンクは、私が別サイトで紹介している記事です。
参考:「薬学部入学の前に。高校生物で最低限コレだけは勉強しておきたいこと。」
また、化学の勉強の中でも、有機化学の生体高分子の範囲では、DNAやタンパク質など生物の内容が登場するので、生物選択がかなり有利です。
(逆に物理選択は熱化学や気体で有利なのかもしれませんが)
物理が苦手なのに、無理に物理を選択することはありません。
自信を持って生物選択に進んでもらいたいと思います。
生物のオススメ教材
生物選択であろうと、物理選択であろうと、入試で点数を取らないといけないことには変わりありません。
逆に生物を得意科目にできたら、生物選択を後悔することもありません。
生物の勉強でオススメの教材は、『生物重要問題集』です。
教科書や、学校の教材での勉強が終わったら、ぜひ取り組んでみてください。
この問題集をやりこめば、旧帝大などの難関国公立大学でも、対応できる実力が付きます。
私はこの教材で、大阪大学の入試問題でも解ける力を付けました。
ぜひ一度、チラ見してみてください。
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