何故勉強時間を確保しているのに点数が上がらないのか
前ページ(勉強時間を作るためのたった一つの簡単な方法)では、勉強時間を生み出すためには机でやるかどうかを分類するかが重要であることを説明しました。
ここではその机の有無による勉強の違いについてもう少し深く解説します。
机が必要な勉強は、基本的にアウトプット
私が思う、絶対に机が必要な勉強は次のようなものになります。
- 数学や化学の問題集
- 英語の長文読解
- 本番形式の模試やマーク式問題集
これらの特徴は、簡単に中断できないことです。
国語や英語の長文を読むときに、第2段落を読んで、休憩してから第3段落、なんてことは出来ないのです。
数学も、(2)まで解いたらその頭のままで(3)を解く必要があります。
何故ならもし中断すると、中断から帰ってきた際に、結局その直前までのことを思い出す必要があるためです。
これははっきりと言ってかなり時間の無駄ですし、何より効率が非常に悪いです。
逆に次に挙げるような机が必要でないものは、そのような心配が無いものばかりです。
- 英単語帳
- 古文単語帳
- 英文法問題集
- 数学の公式集
- 理科の用語集、語句チェック
- 社会の一問一答
これらは基本的に、直前の問題や事項とはあまり関係なく、任意の場所から始めることができます。
前ページでも解説しましたが、基準は以下の通りです。
自分のやっている勉強がどっちに分類されるのかは、よく把握しておく必要があります。
机が不要な勉強は、直接的に点数に繋がらない
「えぇ!?そんなことない!!」と思われるかもしれません。
大学のレベルによっては一概には言えないためです。
しかし、このページを見ているような多くの受験生にとっては当てはまることだと思います。
先程挙げた英単語の勉強は、あくまで長文読解などの準備にすぎません。
数学の公式を覚えるのも、実際の問題を解くための準備です。
公式を覚えていても、それを使って問題が解けなければ意味がありません。
どの公式を使うのかわからなければ、公式を使うことに気付かなければ、一切得点には繋がらないのです。
英単語などについても、全て同様です。
覚えたからと言って点数になるわけではないのです。
単語や公式を覚えて初めて、解く意味が出てくる
公式や英単語を覚えるのは直接点数には繋がりませんが、勿論これら無しに問題を解くことはできません。
当然ですが、単語がほとんどわからない英文は読みようがありませんし、基本が出来て初めて応用ができるのです。
逆を言うと、これらの準備無しに実践的なものに取り組むのははっきり言ってかなり無駄が多いです。
しかし、多くの受験生はこの無駄を平気で生んでいます。
例えば、長文読解をしているのに、知らない単語を調べるのに大幅に時間を割いているのです。
それは長文読解の勉強ではなく、単語の勉強でしかありません。
恐らく長文読解の力もそれ程伸びないのではないかと思われます。
理由は、長文を読んで読解することに注力できていないためです。
読解の練習をするのであれば、例えば段落の流れや文の前後の関係などに注目する必要があるはずです。
にも関わらず、知らない単語が出てくると、それを調べている間に思考回路が一旦途切れてしまいますよね。
スキマ時間に準備を終わらせて、いざというときに集中して力をつける
理想は英単語を完璧にして、もしくは公式などを完璧に覚えてから問題で定着させていくことがベストです。
しかしそれを実現しようとすると、到底受験当日には間に合いません。
どこで時間を節約するのか、それは暗記などの準備です。
「勉強時間を作るためのたった一つの簡単な方法」で述べましたが、可能な限りスキマ時間を活用して、いざというときにやらないといけないことを減らすことが重要です。
問題集などの実践的な演習をする時間を削るはめにならないように、上手くタイムマネジメントをして下さい。