文型の注意点(後編)
このページは文型の注意点(前編)の続きのページです。
特に順番は重要ではありませんが、文型を学習する重要性を理解していただくにはこちらを読んでいただけるといいと思います。
it ... to 〜 構文や、it ... that SV構文の it は、要素に含まない
これらの it は、仮主語、もしくは仮目的語と呼ばれます。
文法上の名前はそれほど重要でないのですが、これが文分解上でどのような扱いになるのか、次の例文を見てください。
これらの文を文型に分類しようとすると、to不定詞が何用法なのかがかなり重要になります。
既にtoより前の時点で文の要素は揃っていて、何も考えずにいると副詞に分類することになります。
しかし、訳を考えてもらえばわかりますが、これらのto不定詞は明らかに名詞的用法の訳となります。
これは以下のように解釈していただければ結構です。
that節の場合も同様に、大きな名詞の塊であると認識してください。
使役動詞など、一部の構文などは文型にこだわりすぎない方が良い
文型は確かに英文構造の基本となるものですが、英文の中には文型を考えない方がいいものもあります。
繰り返しますが、理解するために文型を考えるのだから、遠回りになるときは使わないということが重要です。
以下の文を見てください。
例: Our English teacher John made us speak English in his class.
この文では、us と speak以下の句に主語述語の関係(SVの関係)が生まれています。
よってusはO、speak以下はCとみなすため、SVOCの第五文型となります。
(第二文型ではSとCの間に主語述語の関係があったことを思いだしてください)
しかし、塾講師が生後がこの文を読んだ瞬間に把握してほしいことは、第五文型であることではありません。
「これは使役動詞の文だ!」とわかってもらえることを期待しています。
このような場合は、文型としての理解よりも、使役動詞としての理解の方が優先されると思います。
形容詞を修飾している副詞は、形容詞句として無視する
これは例をみていただければよくわかります。
例: She is very beautiful.
ここでveryはbeautifulを修飾している副詞ですが、この副詞を()で囲うのはナンセンスです。
very beautifulでセットで考える方がよっぽど自然になります。
以上が、文型の考え方を用いて正しく文を理解するための注意事項です。
これらのことを踏まえて、それぞれの品詞や文法事項を理解していけば、必ず英文が理解できるようになっていきます。
大学受験に必要なスキルを焦らずに身に付けていきましょう。