関係代名詞の捉え方
ここから先は、これまで解説してきた英文読解法の具体例の紹介になります。
基本編をすべて読んでいない人は、是非とも読んでみてください。
(参考ページ:何故問題集の最初の単元が「文型」なのか)
よりこのページがわかりやすくなるはずです。
関係詞は形容詞節
さて、高校英語では関係詞という単元で様々な内容のことを解説されます。
基本的には、文と文を繋ぐ接続詞の派生となっています。
しかし、これらの事項は使い方が多様ですし、品詞としての役割も分散しているため非常にわかりにくいです。
なのでこのページでは、関係詞のうち形容詞節の役割をするものだけを解説します。
形容詞節とはつまり、名詞の修飾をする節のことです。
中学英語でもこの被修飾語を先行詞として学習しているはずです。
例えば次の文を見てください。
もし出来そうであれば、自分でも文分解をしてみてください。
この文の主語と動詞はどれで、第何文型でしょうか?
以下のように考えれていれば正解です。
接続詞と区別するため、○ではなく□で囲っています。
分解をして終わった気になってはいけません。
ここからが重要です。
関係詞にも文の要素が充てられる
この形容詞節のうち who は、節の中での主語の役割を果たしていることがわかります。
このように関係詞は、関係詞節の中で何かしらの役割を割り振られるということを意識してください。
これが意識出来ていないと、接続詞との区別が困難になってしまいます。
今回の例文の場合は、主格の関係代名詞となります。
また、この文を見ていただければわかりますが、関係詞節が終わった直後は動詞になっています。
これは、S(主語)の次は必ずV(動詞)がくるということです。
そんなの当然じゃないか、と思うかもしれませんが、案外ほとんどの受験生はこの点の意識が甘いために文を読めていません。
関係詞節を飛ばして読むと、普通のSVOになっているということを確認しておいてください。
省略される関係代名詞
目的格の関係代名詞は、よく省略されてしまいます。
ですがこのときも、以下の二点を意識していれば容易に発見することができます。
1. SVが理由なく複数個出てくることは無い
2. SとVはくっついている(副詞の存在を除く)
試しに考えてみましょう。
次の例文を文分解してみて下さい。
できましたか?
答えは以下の通りです。
I は主格の代名詞、つまりSになるものですから、この前には必ず文を接続するためのパーツが必要になります。
また、前置詞 for の後ろに動詞が来るのも変ですよね。
この感覚は非常に大切です。
これらの理由から、先程のような分解が導かれます。
関係代名詞の特徴は、先行詞をそのまま節の中に入れることができることです。
この文の場合は、 the campany は for の後ろにそのまま入れることができます。
後述しますが、関係副詞の場合はそうではありません。
幾度も練習しないとすぐに出来るようにはなりません。
様々な文での分解を試してみてください。