関数f(x)とは何なのか【感覚でカンタンに高校数学】
f(x)って何?
y=○○と、f(x)=○○の違いは?
塾でよく高校一年生に聞かれる質問です。
今回は、関数f(x)をカンタンに解説していきます。
基本中の基本から少しずつ理解していきましょう。
まず関数とはなんだ?
関数は、理想体重計算ツールだ
f(x)を理解するためには、「関数」がどういうものなのか、感覚をつかんでおく必要があります。
例えですが、web上やアプリで、身長から理想体重を計算してくれるものがありますよね。
あれはまさに関数の典型的な例です。
関数とは「ある値(x)から、何か別の値(y)を求めるツール」です。
理想体重計算ツールは、身長という値(x)から、理想体重(y)という値を計算してくれます。
たとえば身長160cm→理想体重51.2kg、170cm→57.8kgといった具合です。
これが関数のイメージです。
簡単ですよね。
関数f()の意味とは
先ほどの体重計算ツールという関数に、fという名前を付けたとしましょう。
そのとき、fを使って求めた答えを、f(もとの数)と書きます。
例えば、身長160cmの理想体重は51.2kgなので、f(160)=51.2、となります。
同じように、f(170)=57.8と書けますね。
こうやって書くと、身長何cmの人の理想体重のことなのか、一目で分かるようになります。
f(150)=45と書いていたら、身長150cmの理想体重が45kgだ、という意味です。
理想体重の計算式は?
さて、ここまで身長から理想体重を計算してみましたが、肝心の計算方法を教えていませんでした。
さっきのだけだと、157cmや、168cmの人の理想体重が分かりませんね。
実はさっきの理想体重は、身長をxとして、次のような式で計算していました。
先ほどの計算ツールにはfという名前を付けていました。
このfに、もしxという文字を代入すると、上の式がそのまま出てくるはずですよね。
なので、f(x)は次のように書き表すことができます。
これがまさに、関数f(x)のことです。
「y=」と「f(x)=」の違い
さて、中学まではほとんどの関数を、y=(xの式)として書いてきましたね。
これはこれでとても使いやすいのですが、何故高校になってわざわざf(x)なんてものを使うのでしょうか。
もとの数が一目でわかる
その答えの1つは、実はすでに皆さんわかっています。
先ほど、「こうやって(fを使って)書くと、身長何cmの人の理想体重のことなのか、一目で分かるようになります」と言いましたよね。
理想体重をもしyと書いてしまうと、y=46.818と言われても何cmの人の話をしているのかわからないのです。
(ちなみに153cmで計算しました)
これが、f(153)=46.818と書かれていたら、すぐに理解できますよね。
いくつか式があっても、わかりやすい
他にも、計算式が複数個あるときなんかには、f(x)という書き方は便利です。
先ほどの理想体重は、BMI=20として計算してきました。(BMIの説明は省きます、調べてみてください)
しかし、BMI=18のときを理想体重と考えるのであれば、全然違う計算式になってしまいます。
他にもBMI=22でも計算したいときがあるかもしれません。
そんなときには、それぞれの関数に、g,hという他の名前を付けることができます。
gがBMI=18、fがBMI=22だとすると、
f(160)=51.2、g(160)=46.08、h(160)=56.32、というように書けますね。
式や値が増えれば増えるほど、fは便利
書き方にバリエーションを持たせられるので、式や値が増えれば増えるほど、f(x)という書き方が便利になります。
逆に、式も値も少ないときは、y=で書いた方が手っ取り早いですね。
実際、そういうときには、高校でもy=を使うことがあります。
まとめ
高校数学の半分以上には関数が登場します。
数学アレルギーを克服し、目指す進路に一歩ずつ近づいていきましょう。