中学英語と同じような勉強で高校英語が伸びないワケ
高校英語の勉強とは
最初に結論から言います。
中学英語と高校英語は全く目的が違います。
この点をわかっていないと、「中学までは英語が得意だったのに…」と嘆くことになってしまいかねません。
高校英語には、高校英語の勉強法があります。
中学英語は、コミュニケーションがメイン
高校英語を理解する前に、中学英語とはどんな勉強だったのかを考えてみます。
中学英語は、必要最低限の表現を覚えるために学習した、そう理解してください。
中学校の英語は、表現の丸暗記をしてしまえば定期テストや入試である程度の点が取れます。
極端に言うと、文の構造がわかっていなくてもなんとかなってしまいます。
たとえば、次の例文。
これは中学でどのように習うかというと、
It is … for (人) to 〜.
「〜することは(人)にとって…だ」
このように、日本語との対応関係を基本にして学習していきます。
今まで日本語で言っていたことは英語でどう言うのか、という観点です。
これさえ覚えておけば、似たような和訳にも対応できます。
単語を換えるだけでOKということです。
では、高校英語では先程の英文に対してどのような理解をしなければいけないのでしょうか?
高校英語は英文構造の勉強
高校英語を乗り越えるポイントは、文の構造を理解することです。
先程の英文ですと、
この文はSVCの第2文型だ。
こんな理解が高校英語では求められます。
つまり、和訳はそれほど重要ではありません。
最初はとにかく文構造を捉えることが重要です。
このステップを飛ばしてしまうと、授業が進めば進むほど高校英語がわからなくなってしまいます。
文構造を捉えることは、英文を理解していくうえでの土台作りになります。
もちろん勉強法もこの目的にあったものにする必要があります。
先程の例程度の文でしたら、わざわざそんな面倒なことをしなくても、意味はわかるからいいじゃないか、と思う人がいるかもしれません。
むしろ逆です。
わかっている文だからこそ意味があるのです。
先程の例文、第2文型であることをわかっていたでしょうか?
ひょっとすると皆さんは、次のような英文に取り組むことばかり想像しているかもしれません。
Emphasizing the "use" of silence also focuses on the fact that silence does not simply exist but is activity created by participants.
難しそうですね、知らない単語もあると思います。
こんな英文だと、分解の前にまず英単語の意味を調べるところからになってしまい、学習の軸がずれてしまいます。
そして多くの受験生は、最初からこのような難解な英文に取り掛かり、難しいと諦めてしまいます。
それもそのはず、意味がわかる英文の構造がわからないのに、意味が分からない英文の構造がわかるはずがないのです。
焦らなくとも、このような英文でも、順に取り組んでいけば構造がわかるようになります。
ちなみに先程の難しそうな英文は、大阪大学の過去問から抜粋したものです。
あんなに難しいものにばかり取り掛かるのではなく、自分のレベルにあった教材を選ばないと、実力は上がりません。
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高校英語の参考書に何を使うか
参考書は色々と世の中に売られていますが、先ほど説明した英文解釈に注目して書かれているものはあまり多くありません。
しかし、高校英語の攻略には必須のものなので、ぜひとも読者の方には手に入れてもらいたいと思います。
私のオススメは、『入門英文解釈の技術70』という参考書です。
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『入門英文解釈の技術70』は参考書であり、巻末は問題集としても使うことができます。
何より、私が重視している英文解釈を集中的に解説している、数少ない参考書です。
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大学レベルごとの教材は、以下の記事で紹介しています。
当てはまる人は参考にしてみてください。
正しい勉強法で高校英語をマスターしよう
少し長い記事になりましたが、言いたいポイントは伝わったでしょうか?
高校英語では、英文の構造を理解することが必要です。
これで高校英語の対策がグッと楽になるはずです。